四季おりおりを、五感で感じる家づくり

　四季の豊かな日本の住まいには、その地域ごとその土地にふさわしいかたち

があります。暑さ、寒さ、風向き、陽射し、周りの環境は、場所それぞれです。

  Ｋ設計室が手がける、四季おりおりの風情と、人々の五感が呼応する家づくり。

その設計ヴィジョンを、”ｐ”の頭文字から始まる五つのキーワードでお伝えします。

　・ｐｌａｃｅ　プレイス　～たったひとつの場所から～

　建築が建つ土地にはすでに、あるべきたたずまいの芽が育っています。

どのような場所であれ、そこには今に連なる時間があり、その流れを受け継いで

建物は出来上がります。その場所が語る言葉に耳を澄ませて、その場所に相応しい居場所のありようを考えていきます。　その場所にしか、咲かない花のように。

                                            place

　・ｐｌａｎ　プラン　～より善く、生きるために～

　住まいをつくろう、と思い立った時、そこには未来へのライフプランが描かれていると思います。住まいをかたちづくるのは、そのプランを設計図面の上に現したもの。「こうありたい。」と願う家族の在り方を、丁寧に読み取って、具体的なかたちに

プランニングしてゆくのが、設計者の役割です。

私たちが心を込めて書く図面プランには、 建て主さんの生き方が映っています。

                                              plan

　・ｐｒｏｃｅｓｓ　プロセス　～設計の道程～

かけがえのない家族一人ひとりの、きもちをかたちにするためには、設計の考え方そのものを共有することが大切です。設計の道筋をご一緒に、丁寧に辿っていただき、かかる時間を共有しながら、一歩一歩着実にプロセスを進めていくこと。

　時間をかけて一緒に考えていただく設計は、建築の内実にそのまま反映されて、建築工事が始まります。私たちは、建て主さんとよい信頼関係を築くことが、

工事の現場の職方にもきちんと伝わるものと信じて設計をしております。 

                                            process

・ｐｒｏｐｏｔｉｏｎ プロポーション　～住まいのかたち～

　かけがえのない日々を生きる。前向きな気持ちは、背筋の伸びた、いい姿勢から生まれるもの。混沌とした現代に、住まいの凛とした佇まいを創り出すために。

　日本人が培ってきた住まいのかたちは、目に見えるかたちだけではありません。

風の通り道や、光りの織り成す陰影を、巧みに取り入れてきました。

　季節ごと、室内の空気が適温で流れれば、部屋によっての温度差も小さくなって、人の動きも軽やかになる。見えない空気の質をデザインする。

よい住まいのプロポーションは、空気の流れにもあります。 

                                          propotion

　・ｐｒｏｍｉｓｓ　プロミス　～設計の約束～

　あるべき住まいは、不特定多数、マーケティング、経済効率による「商品」としてのハウスではなく、チラシの中の「～ＬＤＫ、○○㎡、駅近」と値札のついた「物件」ではなく、ある家族のため、今を生きる個人のために、あつらえた「暮らしの器」です。

　移り変わる時代の中で、うつろう流行を追いかけるより、かわらぬ不易を求める。

そのためには、設計者の立場をわきまえて、クライアントの側から物を見ていく。

それが設計というサービス業の立脚点であると考えます。

　住まい手のかたちが現われた暮らしの器を、地面の上に建築することで、

これからも設計の約束を果たしていきたいと願っています。

                                            promiss